食器加飾技術
「オールドノリタケ」として知られる當社初期に作られた花瓶、壷、飾り皿などは、獨特の技法を用いて加飾されています。これらは、熟練者による手作業や現在では使用できない材料で絵付けされているものが多く、現代において同じ手法で再現することは大変難しくなっています。當社は、新しい材料や技術を開発し、これらの加飾を現代の製法で甦らせるとともに今までに無い表現法の実現を目指しています。
「オールドノリタケ」に見られる加飾技術には、次のようなものがあります。

盛上(もりあげ):
陶磁器の表面に泥漿(水分の多い粘土)や絵の具を施して立體的に裝飾する技法。
金盛(きんもり):
盛上の模様に、筆で金を塗って仕上げる技法。(図中1,3)
エナメル盛:
不透明で光沢のあるガラス質の多い絵の具で盛上げる技法。赤、青、緑などの顔料が用いられ「寶石盛」とも呼ばれています。(図中4)
素描(すがき):
熟練者が陶磁器に直接絵を描いて裝飾する技法。(図中2)
新材料?新技術の開発
環境に配慮した材料
環境にやさしい材料で色鮮やかなデザインを表現するため、新しい材料の開発を行っています。
畫付技術
差別化した商品を作り出すためには新しい材料や、絵付け、焼成など様々な技術が必要となります。これらの開発に取り組み、新たな方法によって豊かな表現を追及していきます。
開発例
有害物質を使用しない赤?オレンジ絵具
鮮やかな赤やオレンジは、國旗や企業ロゴによく使われる人の目を惹くとても重要な色です。
陶磁器の絵付は高溫での焼成が必要なため、こうした色を表現することは難しく、人體や環境に有害なセレンとカドミウムを含む絵具を使用することが一般的でした。これらの物質が食器から溶出することはなく、人體には影響ありませんが、ノリタケは環境への配慮からセレンとカドミウムを含まない新しい絵具を開発しました。



透明盛加飾
寶石のように透明で光沢のある盛を食器に加飾することにより、より高級感溢れる食空間を演出します。
これらの加飾を実現するためには、材料の開発だけでなく畫付工程や焼成條件の開発も重要なポイントとなりました。
ノリタケではこれまで培ってきたノウハウを生かしながら、今後もさまざまな表現を実現する絵具や技術の開発に取り組んでまります。


この研究に関するお問い合わせ
【開発?技術本部】
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